欲張りな孤独
私は、淋しがりやだ。
恋を知って、一人で淋しいより、
二人でいて淋しいときのほうが
もっと淋しいのだと知った。
一緒にいて満たされるより、
会えずにいて満たされない時間の方が
長いことを知った。
誰かがいつも近くにいれば、一人になりたいと願い、
一人でいれば、誰かと分かりあいたいと想う。
幸い私は、そのままの私でいい、という人と出会い、結婚し、
自己嫌悪の渦と、どうしようもない孤独感からは
抜け出すことができたが、
それでも、満たされることは、なかった。
子供が生まれ、
私を強く求める存在ができても、
それだけで幸せに満たされることはなかった。
「家族」だけでは、だめなのだ。
私は、欲が深い。
自分の能力と時間を切り売りするとき、
そしてそれが、社会や他の人の役に立つと
思えたとき、私は少し安心することができる。
無償の奉仕では、満たされない。
ブログに出会い、私は、私の意思を
世界に伝える手段を得た。
そこで見る数字は、私を少し安心させる。
そして、誰かに気持ちが伝わったと感じるとき
私は、一瞬だけ、とても幸せな感情に包まれる。
私は、それでも満たされない。
私は、いつか、穏やかな幸せに包まれることが
できるのだろうか。
私の孤独が消えるとき、
私の存在や、生きている意味が
消えてしまうような気もしている。
私は、欲深な淋しがりやだ。
そうして、今日も、私は言葉をつづり続ける。